こんにちわ。
施設基準管理士、カジハヤトです。
令和8年度診療報酬改定の資料を読んで、強く印象に残った点があります。
それは、
看護補助者と事務職員の賃上げが、明記されたこと。
これまでの診療報酬改定でも医療従事者の賃上げはありましたが、事務職員は微妙な立場でした。
総務・経理といった事務職員は、制度の周縁に置かれてきたのが実情ではなかったでしょうか。
今回はこのことについて掘り下げてみようと思います。
この記事は看護補助者と事務職員の賃上げについて知りたい方にオススメの記事です。
目次
令和8年度(2026年度)診療報酬改定|看護補助者及び事務職員5.7%ベースアップだと?

「賃上げ分+1.70%」の中で、特別配分
今回の改定では、診療報酬全体の引き上げのうち、賃上げ対応分として2年度平均で
- +1.70%
が確保されています。
その中で、資料には次のような一文が明記されています。
医療現場での生産性向上の取組と併せ、令和8年度及び令和9年度において、それぞれ+3.2%分のベースアップ実現を支援するための措置(看護補助者及び事務職員についてはそれぞれ5.7%)を講じる。
つまり、一般の医療職種では約3.2%のベースアップを想定する一方で、看護補助者と事務職員については、5.7%という明確な上乗せが示されているのです。
何か意図があるのは明らかですね。
なぜ、看護補助者と事務職員なのか?
この背景には、医療現場が抱える「人材の構造的な歪み」があります。
看護補助者や事務職員は、
- 他産業と比べて賃金水準が低い
- 専門資格がなくても働けるため、常に人材流出のリスクがある
特に事務職員は、今後、AIに代替可能と見なされやすいが、極めて重要ではないかと考えています。
なので、若い方でこれから事務職員を目指すという方は少ないでしょうね。
そんなこんなで、現場では、
「看護師は配置基準を満たしているが、補助者が不足して業務が回らない」
「事務職員が定着せず、窓口やレセプト、各種届出が慢性的に不安定になる」
といった状況が、決して珍しくありません。
今回の改定では、こうした職種を「他産業との人材獲得競争に直面している層」として明確に位置づけ、一般職種よりも高い賃上げ水準を設定しているのだと思われます。
「賃上げの実効性」も確保!!
もう一つ注目すべき点は、
- 賃上げが本当に職員に届いているかをチェックする仕組みを構築する
と明言していることです。
資料では、
実際に支給される給与(賞与を含む。)に係る賃上げ措置の実効性が確保される仕組みを構築する。
とされており、単に「原資を配った」で終わらせない姿勢が示されています。
「賃上げ分は確保する。その代わり、きちんと職員の給与に反映させてほしい」
という、これまで以上に明確なメッセージだと言えるでしょう。



