こんにちわ。
施設基準管理士、カジハヤトです。
2026年の労働基準法改正に向けて、「つながらない権利(Right to Disconnect)」が注目されています。
勤務時間外の業務連絡や対応を拒否できる権利として、欧州を中心に制度化が進んできました。
私は精神科病院で事務職として働いています。
しかし、休日であっても電話が鳴ることは珍しくありません。
災害時の担当者でもあるため、大雨などの非常時には、休みの日であっても出勤します。
医師についても、患者さんの急変時には連絡入ります。
こうした医療現場の実情の中で、
- 「つながらない権利」は本当に成り立つのか?
今回は、医療機関職員の立場から考えてみたいと思います。
目次
2026年労働基準法改正と「つながらない権利」医療機関職員の現実から考える

「つながらない権利」とは何か
2026年の労働基準法改正に向けて、「つながらない権利(Right to Disconnect)」が注目されています。
これは、勤務時間外に、業務上の連絡や対応を強制されない権利を指します。
正直、私はめちゃ、つながってしまいます・・・。
スマートフォンやメール、チャットツールの普及によって、私たちはいつでも仕事と“つながれる”ようになりました。
一方で、休日や夜間にも連絡が入ることで、
- 仕事と私生活の境界が曖昧になる
- 心身の休息が十分に取れない
- 慢性的な疲労やバーンアウトにつながる
といった問題が生じています。
私は休みに日は副業にコミットしていますので、休みの日の連絡は受けたくないのが実情です。
こうした背景から、「勤務時間外は原則として仕事から切り離されるべきだ」という考え方が、「つながらない権利」として制度化されつつあります。
医療機関の実情――「つながらない」が成り立たない場面
では、医療機関、ではどうでしょうか。
私は精神科病院で事務職として働いています。
休日であっても電話で連絡が入ることは珍しくありません。
また、災害時の担当者でもあるため、大雨や台風などの非常時には、休みの日でも出勤します。
避難指示が出れば病棟は非常態勢を取らねばなりません。停電があれば人海戦術も必要です。
医師についても同様で、患者さんの急変があれば、夜間や休日であっても対応が必要です。
医療は「止められない仕事」です。
患者さんの命や安全、そして地域の医療体制を守るためには、
- 完全に“つながらない”という状態をつくることは現実的ではありません。
つまり、医療現場における「つながらない権利」は、一般企業と同じ形で導入できるものではないと考えられます。
それでも必要な「境界線」――医療現場の現実的な対応策
とはいえ、「医療だから仕方がない」で、すべてを個人の責任や善意に委ねてしまってよいのでしょうか。
確かに、
- 災害対応
- 患者さんの急変
- 医療安全上の重大事案
こうしたケースでは、休日でも対応が求められます。
一方で、「念のため」「いつもこの人が対応しているから」「とりあえず電話しておこう」といった曖昧な理由で、特定の職員に連絡が集中してしまうことも、現場では起こりがちです。
医療機関における「つながらない権利」とは、
“一切つながらない”ことではなく、“本当に必要な連絡だけに限定する”こと
ではないでしょうか。
現実的な対応策としては、例えば次のような取り組みが考えられます。
-
緊急連絡の基準を明文化する
→どのような場合に、誰に連絡するのかを組織として定める。 -
災害時・急変時の連絡フローを整理する
→属人的な対応ではなく、役割分担を明確にする。 -
休日対応をローテーション化する
→ 「いつも同じ人」に負担が集中しない仕組みをつくる。 -
対応した時間を労働時間として正当に扱う
→代休や評価の仕組みを整え、無償の責任感に頼らない。
こうした仕組みづくりこそが、医療現場における「つながらない権利」を、現実の中で守る方法だと思います。
職場の満足度にもつながるのではないでしょうか?
まとめ
医療は、人の命と生活を支える仕事です。だからこそ、「いつでも動ける人」が必要になる場面があります。
しかし同時に、
医療を支える私たち自身の心と生活が守られなければ、医療は持続しません。
災害担当してると、家族が先か、職場が先かのジレンマに陥ます。
2026年の労働基準法改正で議論される「つながらない権利」は、医療現場にそのまま当てはめることはできないかもしれません。
それでも、「どこまでが本当に必要な“つながり”なのか」を見直す、大きな契機にはなるはずです。
今回はここまでです。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。




