こんにちは。

施設基準管理士カジハヤトです。

精神科デイ・ケア等を算定している医療機関は毎年10月にその実施状況を「別紙様式31」を用いて地方厚生(支)局に報告する必要があります。

今回はこの報告について解説していこうと思います。

この記事は、精神科デイ・ケア等の報告について短時間でざっくり理解したい人におすすめの記事です。

カジハヤト
本記事は私がわかりやすさ重視でまとめています。
実際に運用・算定する場合は告示・通知をよく確認してくださいね。

施設基準|精神科デイ・ケア等10月報告について説明!月14日?月数の平均

デイケア活動している写真

概要

 精神科デイ・ケア等とは

  • 精神科ショート・ケア
  • 精神科デイ・ケア
  • 精神科デイ・ナイト・ケア及び精神科ナイト・ケア

のことです。

精神科ショート・ケア、精神科デイ・ケアの診療報酬【通知】には次のようにあります。

月 14 回以上精神科デイ・ケア等を実施した患者の数等について、毎年 10 月に「別紙様式31」を用いて地方厚生(支)局長に報告すること。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)より抜粋

これが、精神科デイ・ケア等の10月報告の根拠です。

ちなみに、精神科デイ・ナイト・ケア及び精神科ナイト・ケアの診療報酬【通知】にはこの記述はありません。

しかしながら、

その他精神科デイ・ナイト・ケアの取扱いについては、精神科デイ・ケアの取扱いに準じて行う。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)より抜粋

とありますので、報告は必要ということでしょう。

実際の報告

 実際の報告には、【通知】に書いてあるように、「別紙様式31」を用いて行います。

別紙様式31 精神科デイ・ケア等の実施状況に係る報告書 写真

そもそも「別紙様式31」は【通知】の

当該保険医療機関が以下のいずれかの要件を満たしていること。
(イ) 直近6月の各月について、次の(a)に掲げる数を(b)に掲げる数で除して算出した数値の平均が 0.8 未満であること。
(a) 当該月において、14 回以上精神科デイ・ケア等を実施した患者の数
(b) 当該月において、1回以上精神科デイ・ケア等を実施した患者の数
(ロ) 直近1か月に1回以上精神科デイ・ケア等を実施した患者について、当該保険医療機関の精神科デイ・ケア等を最初に算定した月から当該月末までの月数の平均が、12 か月未満であること。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知)より抜粋

を確認するためにあります。

ざっくり言うと、

月14日以上利用している患者さんは全体の8割未満でないといけませんよ。
そうでない場合は、前月(9月)に利用した患者さんの利用月数の平均は12か月未満でないといけませんよ。

ということです。

実際には[記載上の注意点]を読んでいくと「別紙様式31」埋めていくことができます。

・[記載上の注意点]1:「精神科デイ・ケア等とは、精神科ショート・ケア、精神科デイ・ケア、精神科デイ・
ナイト・ケア及び精神科ナイト・ケアをいうこと。」

は、もう説明しました。

・[記載上の注意点]2:「「1」の(1)について、報告年度の 4 月から 9 月の各月について、当該保険医療機
関において精神科デイ・ケア等を1回以上実施した患者数を算出した上で、一月あたりの平均患者数を記入すること。」 

は、「4月~9月の間の月平均患者数を記入してください」ということです。

・[記載上の注意点]3:「「1」の(2)について、報告年度の 4 月から 9 月の各月について、当該保険医療機
関において精神科デイ・ケア等を 14 回以上実施した患者の数を求めた上で、一月あたりの平均患者数を記入すること。 」

は、「4月~9月の間の月平均患者数(各月において14回以上利用した患者数)を記入してください」ということです。ですので、(2)より大きな数字になることはありません。

最後に(2)÷(1)をすることで(3)を記入することができます。

(3)が0.8未満なら(イ) を満たすことになるのでここで終了です。

・[記載上の注意点]4:「「2」について、「1」(3)が 0.8 未満である場合には、記載する必要はないこと。
記載する場合には、報告年度の 9 月 1 日から 9 月 30 日に 1 回以上精神科デイ・ケア等を実施した患者について、当該保険医療機関の精神科デイ・ケア等を最初に算定した月から9月末までの月数を算出した上で、平均の月数を記入すること。」

まず、「2」については(3)が0.8未満である場合には記載する必要はありません。「(イ) を満たすなら(ロ) の条件はスルーしていいですよ。」ということです。

さて、(イ)の条件を満たさないならば、前月(9 月 1 日から 9 月 30 日)に1回でも精神科デイ・ケアを実施した患者について以下の計算をする必要があります。

「精神科デイ・ケアを最初に算出した月から9月末までの月数を算出し、その上でその平均を算出してください。」です。

これが12未満であるならば(ロ)の条件を満たすことになります。

カジハヤト

それぞれ、条件を満たした上で報告してくださいね。

まとめ

 精神科デイ・ケア等10月報告について説明しました。

精神科デイ・ケア等を算定している医療機関は毎年10月にその実施状況を「別紙様式31」を用いて地方厚生(支)局に報告する必要があります。実際には

月14日以上利用している患者さんは全体の8割未満でないといけませんよ。
そうでない場合は、前月(9月)に利用した患者さんの利用月数の平均は12か月未満でないといけませんよ。

がきちんと満たされているか確認する書類です。

ですので、そもそもこれらを満たすように精神科デイ・ケアを運営していなければなりません。

報告時に焦ってもどうしようもありませんので、日々気を付けておきましょう。

また、年一回の方向です。忘れないように注意しましょう。

今回はこれまでです。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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