こんにちわ。
施設基準管理士、カジハヤトです。
2024年12月24日の予算大臣折衝を踏まえ、令和8年度(2026年度)の診療報酬改定の方向性と改定率が示されました。
今回の改定は、「賃上げ」「物価高対応」「経営環境悪化への緊急措置」という3つのキーワードが軸となっています。
多くの医療機関は物価高、人材不足で経営難です。
令和8年の診療報酬改定には期待している思います。
複雑な資料をできるだけシンプルに、改定率のポイントだけ解説しようと思います。
この記事は改定率のポイントだけザックリしりたい!!って方にオススメの記事です。
目次
令和8年度(2026年度)診療報酬改定、改定率についてザックリ解説!!

まず全体像:診療報酬はプラス改定
※本記事の元ネタは厚労省の「診療報酬改定について 」を参照しています。
令和8年度診療報酬改定は、
2年度平均で+3.09%
+3.09%って近年見ない高い改定率ですが、私的には「2年度の平均」というのが気になります。
これも斬新ですよね。
内訳は次のとおりです。
- 令和8年度:+2.41%
- 令和9年度:+3.77%
( 2.41% + 3.77% )/ 2 = 3.09% ですね。
今回の改定は、従来の「その場しのぎ型」ではなく、当初予算から必要な財源を織り込む運営への転換を意識したものとされています。
さらに、医療機関の経営改善と医療従事者の処遇改善を明確に打ち出している点が特徴です。
改定率の中身を分解してみる
今回の+3.09%は、いくつかの目的別に分けて配分されています。
以下、詳しく見ていきましょう。
① 賃上げ対応分:+1.70%
最大の柱が賃上げ対策です。
2年間平均で+1.70%が賃上げ分として確保され、
- 令和8年度:+1.23%
- 令和9年度:+2.18%
とされています。
医療現場の生産性向上とあわせて、2年間でベースアップ3.2%分の実現を支援。
特に、看護補助者・事務職員については5.7%の賃上げを想定するなど、人材確保が難しい職種への配慮が強く打ち出されています。
ここ、めちゃくちゃ気になってます。
実際問題、看護補助者と事務職員は人が足りません。
多分、他業種に流れていってます。
また、賃上げの「実効性」を担保するため、給与実績を把握する仕組みを構築する方針も示されました。
② 物価対応分:+0.76%
次に大きいのが物価高への対応です。
2年間平均で+0.76%が確保され、特別項目を設けて配分されます。
配分イメージは以下のとおりです。
- 病院:+0.49%
- 医科診療所:+0.10%
- 歯科診療所:+0.02%
- 保険薬局:+0.01%
特に、高度医療を担う病院(大学病院等)については、医療機器などの価格高騰の影響を受けやすいことを踏まえ+0.14%を特例的に上乗せする仕組みが設けられています。
病院と診療所(クリニック)で差を付けれれた印象です。
これに関しては「補正予算での賃上げ・物価上昇に対する支援金」記事も参考にしてください。
③ 食費・光熱水費対応:+0.09%
入院医療のコスト増を受け、以下の引き上げが行われます。
- 入院時食費:40円/食 引き上げ
- 光熱水費:60円/日 引き上げ
患者負担も原則引き上げられますが、低所得者や指定難病患者については負担軽減措置が取られます。
普通にスーパーで弁当も500円じゃ買えない時代になりました。
④ 経営環境悪化への緊急対応:+0.44%
令和6年度改定以降、医療機関の経営環境が悪化していることを踏まえ、緊急的な上乗せが行われます。
配分は次のとおりです。
- 病院:+0.40%
- 医科診療所:+0.02%
- 歯科診療所:+0.01%
- 保険薬局:+0.01%
病院への重点配分が明確です。
令和6年度以降のこともかんがえてくれるんですね。
そしてやはり、メリハリが効いています。病院に手厚い!
⑤ 効率化によるマイナス調整:▲0.15%
一方で、以下の分野では効率化によるマイナス改定も行われます。
- 後発医薬品への置き換え促進
- 在宅医療・訪問看護の評価適正化
- 長期処方・リフィル処方の推進 など
これらにより、全体で▲0.15%の調整が入っています。
これらに関しては医療費削減のため、いたしかたないかと。
⑥その他改定分:+0.25%
①~⑤を除く改定分として+0.25%です。
科毎の内訳では
- 医科 +0.28%
- 歯科 +0.31%
- 調剤 +0.08%
となります。
①1.7%+②0.76%+③0.09%+④0.44%+⑤▲0.15%+⑥0.25%=3.09%
です。
制度面での注目ポイント
改定率以外にも、重要な制度的変更が示されています。
● 賃上げの「実効性」をチェック
実際に給与が上がっているかを把握する仕組みを導入し、名目だけの賃上げを防止。
● 医師偏在対策の強化
外来医師過多地域での新規開業に対し、診療報酬上の減算措置を導入。医師の地域偏在是正を本格化。
● 経営情報の「見える化」
医療法人の経営データベース(MCDB)を活用し、
職種別給与・人数の報告義務化も視野に、次期改定へ向けた基盤整備が進められます。
・・・これ、ゼッタイ事務作業めんどくさくなるやつや!!!!
まとめ
令和8年度診療報酬改定のポイントを一言でまとめると、
「賃上げを本気で実現しつつ、物価高と病院経営悪化に重点配分する改定」
です。
単なる小幅なプラスではなく、
- 人材確保(賃上げ)
- コスト増(物価・光熱費)
- 病院経営の立て直し
という現場の課題に、政策的なメッセージを強く込めた改定といえるでしょう。
今後は、令和9年度の再調整や、令和10年度以降の制度設計に向けた「経営データの見える化」が進むことで、診療報酬はよりエビデンス重視・成果重視の時代に入っていくと考えられます。
個人的には事務員が賃上げの対象になるのはうれしいですね。
ただ、ベースアップ評価料のように事務手続きが煩雑になるのは勘弁です・・・。
今回はここまでです。
最後目でお読みいただき誠にありがとうございました。






