こんにちわ。

施設基準管理士、カジハヤトです。

1月~2月、2024年度点数改定の「個別改定項目(案)」が示されました。

今回はこの中から「看護補助体制充実加算に係る評価の見直し(案)」について見ていこうと思います。

この記事は「看護補助体制充実加算に係る評価の見直し(案)」について興味のある方にオススメの記事です。

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本記事は私がわかりやすさ重視でまとめています。
実際に届け出、算定するときは厚労省の発表をよく確認してくださいね。

診療報酬改定2024(令和6年)看護補助体制充実加算に係る評価の見直しについて解説!に身体的拘束の予防・最小化

看護補助体制充実加算に係る評価の見直しを連想させる写真

看護補助体制充実加算に係る評価の見直しは「現下の雇用情勢も踏まえた人材確保・働き方改革等の推進」の中の「多様な働き方を踏まえた評価の拡充」の項目です。

看護業務の負担軽減、身体的拘束の予防・最小化の取組を促進する観点から、要件及び評価が見直されます。

  • 看護補助体制充実加算1 20点
  • 看護補助体制充実加算2 5点(身体拘束を実施した日)
  • 夜間看護体制加算 +11点

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看護補助体制充実加算はこれまで一律に5点でしたが、

条件を満たした上で20点になります。

また夜間看護体制加算も見直されます。+11点です

具体的な内容1、2

1.看護補助体制充実加算について、看護補助者の定着に向けた取組及び看護補助者の経験年数に着目した評価を新設する。
2.看護補助体制充実加算について、身体的拘束の実施に着目した評価に見直す。

中央社会保険医療協議会「個別改定項目(答申)」より引用

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経験年数の評価身体拘束に着目した評価ですね。

算定要件

【急性期看護補助体制加算】
[算定要件]
注4 看護職員の負担の軽減及び処遇の改善を図るための看護業務の補助に係る十分な体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た病棟に入院している患者については、当該基準に係る区分に従い、1日につき次に掲げる点数をそれぞれ更に所定点数に加算する。ただし、身体的拘束を実施した日は、看護補助体制充実加算2の例により算定する。
イ 看護補助体制充実加算1 20点
ロ 看護補助体制充実加算2 5点

(7) 「注4」に規定する看護補助体制充実加算1又は看護補助体制充実加算2は、看護職員の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制及び身体的拘束の最小化の取組を評価するものである。
(8) 「注4」については、身体的拘束を実施した場合は、理由によらず、看護補助体制充実加算2の例
により算定すること。

中央社会保険医療協議会「個別改定項目(答申)」より引用

箇条書きに分解してみていきます。

〇【急性期看護補助体制加算】[算定要件]注4です。

急性期看護補助体制加算だけのようですが、看護補助体制加算もOKなようです。

あとで注意書きあります。

〇看護職員の負担の軽減及び処遇の改善を図るための看護業務の補助に係る十分な体制につき別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た病棟に入院している患者についてです。

〇当該基準に係る区分に従い

新しく追加された文言です。おそらく施設基準の区分の事を指すものと思われます。施設基準に関しては後程出てきます。

〇1日につき次に掲げる点数をそれぞれ更に所定点数に加算します。

〇ただし、身体的拘束を実施した日は、看護補助体制充実加算2の例により算定する。

身体拘束をしたら減点です。

イ 看護補助体制充実加算1 20点

ロ 看護補助体制充実加算2 5点

身体拘束をしたら 5点、しなかったら20点です。これまでは一律に5点でしたので、トータルで考えたら増点ですね。

〇(7) 「注4」に規定する看護補助体制充実加算1又は看護補助体制充実加算2は、

〇看護職員の負担の軽減及び処遇の改善に資する体制及び身体的拘束の最小化の取組を評価するものである。

身体拘束を実施しない方が点数が4倍高いわけですから、身体的拘束の最小化の取組を評価に繋がるわけです。

〇(8) 「注4」については、身体的拘束を実施した場合は、

〇理由によらず、看護補助体制充実加算2の例により算定すること。

身体拘束には勿論、理由がいるわけですが、理由があればいいわけではなく、身体拘束したら問答無用で看護補助体制充実加算2を算定しなさい。ということでしょうね。

施設基準

[施設基準]
七の三 急性期看護補助体制加算の施設基準
(9) 看護補助体制充実加算1の施設基準

看護職員及び看護補助者の業務分担及び協働に資する十分な体制が整備されていること。
(10) 看護補助体制充実加算2の施設基準

看護職員及び看護補助者の業務分担及び協働に資する必要な体制が整備されていること。
10 看護補助体制充実加算の施設基準
(1) 看護補助体制充実加算1の施設基準
イ 当該保険医療機関において3年以上の看護補助者としての勤務経験を有する看護補助者が5割以上配置されていること。
ロ・ハ (略)
ニ 当該保険医療機関における看護補助者の業務に必要な能力を段階的に示し、看護補助者の育成や評価に活用していること
(2) 看護補助体制充実加算2の施設基準
(1)のロ及びハを満たすものであること。
[経過措置]
令和6年3月31日時点で看護補助体制充実加算に係る届出を行っている保険医療機関については、令和6年9月30日までの間に限り、10の(1)のイ及びニの基準を満たしているものとみなす。
※ 看護補助加算の看護補助体制充実加算も同様。

中央社会保険医療協議会「個別改定項目(答申)」より引用

箇条書きに分解してみていきます。

急性期看護補助体制加算の施設基準

〇(9) 看護補助体制充実加算1の施設基準です。

〇看護職員及び看護補助者の業務分担及び協働に資する十分な体制が整備されていること。

〇(10) 看護補助体制充実加算2の施設基準

〇看護職員及び看護補助者の業務分担及び協働に資する必要な体制が整備されていること。

看護補助体制充実加算1と2では「十分な体制」と「必要な体制」の差があります。

〇10 看護補助体制充実加算の施設基準

〇(1) 看護補助体制充実加算1の施設基準

〇イ 当該保険医療機関において3年以上の看護補助者としての勤務経験を有する看護補助者が5割以上配置されていること。

人員の要件で、勤務年数が加わります。

〇ロ・ハ (略)

たぶん、研修の要件でしょう。

〇ニ 当該保険医療機関における看護補助者の業務に必要な能力を段階的に示し、看護補助者の育成や評価に活用していること

業務スキルのチェックリストみたいなものを作成して、評価する必要があるのかもしれません。

〇(2) 看護補助体制充実加算2の施設基準

〇(1)のロ及びハを満たすものであること。

ロ及びハは研修の要件かと思われます。

〇経過措置があります。

令和6年3月31日時点看護補助体制充実加算に係る届出を行っている保険医療機関については

〇令和6年9月30日までの間に限り、

〇10の(1)のイ及びニの基準を満たしているものとみなす。

勤務年数、育成・評価の要件ですね。

具体的な内容3

3.看護補助者の配置に係る評価における夜間看護体制加算の評価を見直す。

中央社会保険医療協議会「個別改定項目(答申)」より引用

夜間看護体制加算も見直されます。それぞれ+11点です。

看護補助者の配置に係る評価における夜間看護体制加算の評価見直し
中央社会保険医療協議会「個別改定項目(答申)」より引用

カジハヤト

これをみると、それぞれ+11点となっているのがわかります。

まとめ

医療情報・システム基盤整備体制充実加算の見直し」についてみてきました。

具体的には

  • 看護補助体制充実加算1 20点
  • 看護補助体制充実加算2 5点(身体拘束を実施した日)
  • 夜間看護体制加算 +11点

経過措置もあります。

全体的には増点です。

地方の医療機関では看護補助者が不足しています。

募集しても集まらない状況です。

他の産業に比べ賃上げが追い付いないのも原因です。

そんなこんなもあって、増点なのでしょう。

今回はここまでです。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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