こんにちわ。
施設基準管理士、カジハヤトです。
医療機関で施設基準を担当することになると、「選定療養費」という言葉を耳にする機会が増えます。
差額ベッド代、紹介状なしでの大病院受診、180日を超える入院──
どれも聞いたことはあるものの、
- 保険診療と何が違うのか
- 自由診療とはどう違うのか
- 施設基準とどんな関係があるのか
と迷う担当者の方も多いのではないでしょうか。
今回は、初心者の施設基準担当者向けに、制度の位置づけ → 代表例 → 実務での確認ポイントの順で整理します。
この記事は「選定療養費」って何?って病院職員の方にオススメの記事です。
目次
選定療養費とは?保険診療との違いを施設基準担当者がわかりやすく解説

選定療養費とは何か
選定療養費とは、保険外併用療養費制度の一つです。
保険外併用療養費制度には、
-
評価療養
-
患者申出療養
-
選定療養
の3つがあります。
このうち選定療養は、
保険診療を基本としつつ、患者の選択により保険外の特別な部分について追加負担を認める制度
と位置づけられています。
将来的に保険導入を目指す「評価療養」と異なり、選定療養は最初から保険導入を前提としていない点が特徴です。
選定療養の代表的な例
厚生労働省が示している主な選定療養には、次のようなものがあります。
- 特別の療養環境の提供(差額ベッド)
- 予約診療
- 時間外診療
- 紹介状なしでの大病院受診に係る定額負担
- 180日を超える入院
- 制限回数を超える医療行為
- 多焦点眼内レンズ
- 長期収載品(後発医薬品がある先発品の選択)
いずれも共通しているのは、
患者が選択した場合にのみ、保険外部分を自己負担する
という点です。
よく話題になる「紹介状なし受診」
選定療養費として最も知られているのが、
紹介状なしで大病院を受診した場合の定額負担
です。
これは、外来患者が大病院に集中することを防ぎ、
- まず地域の医療機関を受診
- 必要に応じて紹介
という医療機関の機能分化を進める目的で設けられています。
対象となる病院の規模や金額の下限は、診療報酬改定で変更されるため、最終的には院内掲示やホームページでの明示内容が重要になります。
先日、子供が発熱したんで、夜間に大病院を受診したら初診料17,000円かかりました・・・。
ゲーム機買えそうな値段です。
180日を超える入院も選定療養
もう一つ重要なのが、180日を超える入院です。
長期入院となった場合、一定条件下で選定療養費の対象となりますが、
- 入院期間の通算方法
- 対象外となる病棟・患者区分
- 徴収開始日
など、実務上は非常に細かな判断が必要になります。
この部分は通知や疑義解釈を必ず確認する必要があります。
かなり細かい決まりがあります。
長期収載品(先発医薬品の選択)も選定療養の一つ
近年、特に問い合わせが増えているのが
長期収載品(後発医薬品がある先発医薬品)を患者が希望した場合の仕組み
です。
後発医薬品(ジェネリック医薬品)が存在するにもかかわらず、患者の希望により先発医薬品を使用した場合、その価格差の一部を患者が自己負担する制度が導入されています。
この自己負担部分は、診療報酬上「選定療養」に位置づけられています。
重要なのは、
- 医師の医学的判断で先発品が必要な場合
- 後発医薬品の供給不足など、やむを得ない事情がある場合
には、選定療養の対象とならない点です。
精神科病院ではこのような例は結構ありますよ。
一方で、患者の希望による先発医薬品の選択である場合には、保険給付とは別に追加費用が発生します。
この制度は、
-
患者説明の有無
-
薬剤部・医事課との情報共有
-
院内掲示や案内文の整備
が不十分だと、トラブルになりやすい項目でもあります。
施設基準担当者としても、
「自院でどのように説明・運用しているか」を一度確認しておくことが重要です。
施設基準担当者が押さえるポイント
初心者の担当者がまず確認すべき点は次の3つです。
- 選定療養費として徴収している内容は制度上認められているか
- 院内掲示・説明文書は最新の制度に合っているか
- 関連する施設基準の届出が正式に受理されているか
選定療養費は「請求できればよい」制度ではなく、説明・掲示・運用がセットで求められる制度です。
まとめ
制定療養費について説明しました。
- 選定療養費は、患者の選択により保険外部分を上乗せ負担する制度
- 差額ベッド、紹介状なし受診、180日超入院などが代表例
- 自由診療とは異なり、保険診療と併用できる
制度を正しく理解することが、算定ミスや指導時の指摘を防ぐ第一歩になります。
大病院を紹介状無しで時間外受診する場合など、選定療養費を徴収する場合は先に説明しておきましょう。
トラブルになりかねません。
今回はここまでです。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。




