こんにちわ。
施設基準管理士、カジハヤトです。
1月~2月、2024年度点数改定の「個別改定項目(案)」が示されました。
今回はこの中から「認知症ケア加算の見直し(案)」について見ていこうと思います。
この記事は「認知症ケア加算の見直し(案)」について興味のある方にオススメの記事です。
本記事は私がわかりやすさ重視でまとめています。
実際に届け出、算定するときは厚労省の発表をよく確認してくださいね。
診療報酬改定2024(令和6年)認知症ケア加算の見直しを解説!せん妄リスク確認・対策追加
認知症ケア加算の見直しは「ポスト 2025 を見据えた地域包括ケアシステムの深化・推進や医療 DXを含めた医療機能の分化・強化、連携の推進」の中の「生活に配慮した医療の推進など地域包括ケアシステムの深化・推進のための取組」の項目です。
認知症患者に対する身体的拘束の最小化の取組を推進する観点から、認知症ケア加算について評価を見直すとともに、認知症患者に対するアセスメントにおいてせん妄の識別も必要であることを踏まえ、認知症ケア加算の要件及び評価並びにせん妄ハイリスク患者ケア加算の要件を見直す。
変更点
- 評価の見直し:全体的に増点
【算定要件】
- 身体拘束を実施した日:所定点数の100分の40(減点)
- 別に算定できない加算追加:せん妄ハイリスク患者ケア加算
- せん妄のリスク因子の確認、ハイリスク患者に対するせん妄対策
【施設基準】
- 認知症ケアチーム:身体的拘束最小化チームを兼ねることは差し支えない
- 認知症ケアチーム:業務追加
具体的な内容1
認知症ケア加算について、身体的拘束を実施しなかった日及び実施した日の点数をそれぞれ見直されます。
評価の見直しがされ、3 認知症ケア加算3のロ以外は増点となっています。
注意しなければならないのが、身体的拘束を実施した日です。
所定点数の100分の40に相当する点数により算定することになります。
これまで、100分の60でしたので、減点となります。
具体的な内容2
認知症ケア加算で求めるアセスメント及び対応方策に、せん妄のリスク因子の確認及びせん妄対策を含めるとともに、認知症ケア加算を算定した場合はせん妄ハイリスク患者ケア加算の算定は不可とされます。
算定要件
変更になっているのは後半の部分
この場合において、区分番号A230-4に掲げる精神科リエゾンチーム加算(認知症ケア加算1を算定する場合に限る。)又は区分番号A247-2に掲げるせん妄ハイリスク患者ケア加算は別に算定できない。
◯精神科リエゾンチーム加算(認知症ケア加算1を算定する場合に限る。)
◯又はせん妄ハイリスク患者ケア加算は別に算定できない。
せん妄ハイリスク患者ケア加算も別に算定できなくなったということですね。
算定要件で、もう一つ変更。
変更になっているのは後半の部分。
また、せん妄のリスク因子の確認を行い、ハイリスク患者に対するせん妄対策を併せて実施すること。せん妄のリスク因子の確認及びハイリスク患者に対するせん妄対策の取扱いについては、区分番号「A247-2」せん妄ハイリスク患者ケア加算の例によること。
せん妄ハイリスク患者ケア加算の例にならって、せん妄のリスク因子の確認、ハイリスク患者に対するせん妄対策を実施する必要が追加されています。
施設基準
変更、追加部は以下。箇条書きにしていきます。
〇なお、認知症ケアチームは、身体的拘束最小化チームを兼ねることは差し支えない。
認知症ケアチームの要件です。身体的拘束最小化チームと兼ねることは可となっています。
〇エ せん妄のリスク因子の確認のためのチェックリスト及びせん妄のハイリスク患者に対するせん妄対策のためのチェックリストを作成していること。
チェックリストの作成要件が追加です。
〇※ 認知症ケア加算2及び認知症ケア加算3も同様。
経過措置
経過措置があります。
◯令和6年3月31日時点で認知症ケア加算に係る届出を行っている保険医療機関についてです。
◯令和6年9月30日までの間、1の(5)のエ、2の(6)及び3の(2)の基準を満たしているものとみなす。
1の(5)のエはせん妄関係のチェックリストです。
2の(6)及び3の(2)はそれぞれ 認知症ケア加算1、 認知症ケア加算2の基準だと思われます。
まとめ
「認知症ケア加算の見直し」についてみてきました。
具体的には
変更点
- 評価の見直し:全体的に増点
【算定要件】
- 身体拘束を実施した日:所定点数の100分の40(減点)
- 別に算定できない加算追加:せん妄ハイリスク患者ケア加算
- せん妄のリスク因子の確認、ハイリスク患者に対するせん妄対策
【施設基準】
- 認知症ケアチーム:身体的拘束最小化チームを兼ねることは差し支えない
- 認知症ケアチーム:業務追加
です。
経過措置もありますよ。
今回はここまでです。
最後までお読みいただき誠にありがとうございました。