こんにちは。

施設基準管理士カジハヤトです。

昨今、DXって言葉を盛んに聞くようになりました。

そして医療に関してもDXが叫ばれるようになっています。

梶隼人イラスト

梶隼人

そもそも医療はDXが遅れているので深刻です。

今回はこの医療DXに関してわかりやすく解説しようと思います。

この記事は医療機関にお勤めの方で医療DXとは何なのか、ざっくり理解したい方にオススメの記事です。

なお、この記事は医療DXに関わる最新情報が出次第更新していきます。

医療DXって何?医療DX令和ビジョン2030をわかりやすく解説!!

医療従事者の写真

医療DXとは

そもそもDXデジタルトランスフォーメーションの略です。

企業が外部エコシステム(顧客、市場)の劇的な変化に対応しつつ、内部エコシステム(組織、文化、従業員)の変革を牽引しながら、第3のプラットフォーム(クラウド、モビリティ、ビッグデータ/アナリティクス、ソーシャル技術)を利用して、新しい製品やサービス、新しいビジネスモデルを通して、ネットとリアルの両面での顧客エクスペリエンスの変革を図ることで価値を創出し、競争上の優位性を確立すること。

デジタルトランスフォーメーション【総務省】

ですので、医療DXとは簡単に言うと

医療DX

ITを用いて医療業務を効率化しましょう。

ということです。

でも、それってずいぶん昔から言われていますよね?

それがなかな進んでいないんです。遅れてるんです。

特に医療の現場では。

例えば以下

  • FAXの送受信
  • 複写式伝票の利用
  • 紙の処方箋(紙のカルテ)の利用

医療現場って今でもFAXが主流。コロナで大活躍(皮肉です)

いまだに「どっちの面が上でしたっけ?」って確認しながら送ってます。

そして複写式の伝票。「3枚目まで写るかな?」って考えながら筆圧をかけて書いてます。

そして、2枚目はどのファイルに入れるんでしたっけ?て確認するんですね。毎回。

処方箋なんて、医師がカルテに書いたのを事務員がPCに打ち込むんです。

そしてそれをPDFにして、また紙に印刷して患者さんに渡すんです。

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梶隼人

何?この謎の作業。

もっというなら、薬局はその処方箋をまたPCに込むんですよ。

そして、少しでも効率化しようと、「先にFAXしてください」って電話するんです。

そしてまた、「どっちの面が上でしたっけ?」って・・・。

何です?この謎の作業

でも考えてみて?

家買ったら、FAXなんて絶対使わないよね?

LINEで情報やりとりしてるんでしょ?

複写式の伝票で注文なんてしないよね?

アマゾンでポチってるんでしょ?

やっぱり遅れてるんだ。医療の現場は。

これを、謎の作業をなくして、効率化しましょ!てのが医療DXです。

なぜ医療DXする必要があるの?

とは言えですよ?それで回ってる医療機関もあると思います。

(私の勤務する病院もそうです)

だから別にDXする必要ないんじゃない?って。

梶隼人アイコン

梶隼人

サイバーテロとかも怖いもんね。紙のカルテなら無敵です。

でも答えはNOだ!!それには理由があるんです。

それは

  • 少子高齢化

これから日本は前例のない少子高齢化の時代を迎えます。

高齢者の割合は高くなるのに、働き手世代の割合は減少して行くんですよね?

減少を支える男性の写真

少ない労働力で医療を継続して提供するには業務の効率化が急務なんです。

謎の作業はやってらんないってこと。

他にも以下の理由が挙げられます。

  • 医療費の削減
  • 迅速な情報収集、分析(医療の見える化)
  • 災害時の対応

これらに対抗する手段が医療DXです!!

医療DXの具体的な施策

国の掲げる医療DXの具体的施策は以下です。

  • 全国医療情報プラットホーム
  • 電子カルテ「情報」の標準化、標準型電子カルテの検討

順に説明していきます。

全国医療情報プラットホーム

全国医療情報プラットホーム

医療データを共有しよう!!

というもの。

実際には、オンライン資格確認を入り口として、薬(処方箋)、健康診断の結果・・・最終的にはカルテも共有しようとしています。

既に動き出している施策としては以下があります。

  • オンライン資格確認(2023年4月1日~原則義務化)
  • 電子処方箋(2023年1月1日~)

梶隼人

期限をきってるものや法律を変えるものまであり、国の本気がうかがえます。

電子カルテ「情報」の標準化

電子カルテを持つ男性の写真

電子カルテ「情報」の標準化はこれまでメーカーによってバラバラだった入出力情報を統一しようということ。

梶隼人

標準化するのは「情報」であって電子カルテではないので注意してください。

この標準化規格を

HL7 FHIR(ファイアー)

と言います。

すでにこれに準拠していないと算定できない施設基準もあります。

その他にも国は「標準型電子カルテ(クラウド型)」の開発も検討しています。

まとめ

以上、医療DXについて説明しました。

医療DXを進める具体的な施策には

  • 全国医療情報プラットホーム
  • 電子カルテ「情報」の標準化、標準型電子カルテの検討

があります。

実際にはこの他にも

  • 診療報酬改定DX

というものがあります。これは

診療報酬改定にかかわる作業を効率化しましょう!

どちらかと言うと、これはシステム業者さん側の業務効率化です。

診療報酬改定時ってプログラムの更新作業があるじゃないですか?

システム業者さんは4月1日までに大急ぎでプログラムを作らないといけないんです。

それが、効率化されて更新料がお安くなるといいですね。

今回はここまでです。

最後までお読みいただき、誠にありがとうございました。

 

 

 

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