こんにちわ。

施設基準管理士カジハヤトです。

今回は2022年診療報酬改定で新設された下肢創傷処置について考察します。

下肢の創傷処置はもともと通常の創傷処置より高点になると思います。

算定にあたっては必要な診療報酬、施設基準の告示・通知を読み込む必要があります。

この記事では原文(告示・通知)の難しい表現を私なりに読みやすく、かみ砕いて説明しています。

この記事はこんな人にオススメ

  • 下肢創傷処置算定を検討されている方
  • 施設基準管理士資格試験受験勉強をされる方
  • 単純に診療報酬、施設基準勉強をされたい方

下肢創傷処置の算定を検討されているかたは参考にしてみてください。

カジハヤト
本記事は私がわかりやすさ重視でまとめています。。
実際に届け出、算定する場合は、診療報酬、施設基準の告示・通知をよく確認してくださいね。

【診療報酬改定2022】下肢創傷処置(新設)について考察します。下肢の創傷処置なら通常の創傷処置より高点??

 

令和4年度診療報酬改定説明資料の写真
引用:厚生労働省「令和4年度診療報酬改定説明資料等について」

 

概要

下肢創傷処置は下肢潰瘍の状態に応じた適切な処置及びその管理を推進する観点から、下肢の潰瘍の処置及びその
管理に係る評価を新設されました。

診療報酬の告示より

下肢創傷処置
1 足部(踵を除く。)の浅い潰瘍 135点
2 足趾の深い潰瘍又は踵の浅い潰瘍 147点
3 足部(踵を除く。)の深い潰瘍又は踵の深い潰瘍 270点

診療報酬の算定方法の一部を改正する件 令和4年 厚生労働省告示第54号

となっています。

ぱっと見てもわかるように、通常の創傷処置よりおおむね、高点数となっています。

また、創傷面の広さではなく、

  • 部位及び潰瘍の深さ

で区分しているのも特徴です。

因みに、通常の創傷処置はこちら

創傷処置
1 100平方センチメートル未満 52点
2 100平方センチメートル以上500平方センチメートル未満 60点
3 500平方センチメートル以上3,000平方センチメートル未満 90点
4 3,000平方センチメートル以上6,000平方センチメートル未満 160点
5 6,000平方センチメートル以上 275点

診療報酬の算定方法の一部を改正する件 令和4年 厚生労働省告示第54号

カジハヤト
下肢の創傷処置に関しては、通常の創傷処置ではなく、新設されて下肢創傷処置で算定した方が概ね高点数となると思われます。

診療報酬|通知

包帯を巻いているナースの写真 

もう少し詳しく見ていきます。

診療報酬の通知には以下のように書かれています。

J000-2 下肢創傷処置
(1) 各号に示す範囲とは、下肢創傷の部位及び潰瘍の深さをいう。
(2) 下肢創傷処置の対象となる部位は、足部、足趾又は踵であって、浅い潰瘍とは潰瘍の深さ
が腱、筋、骨又は関節のいずれにも至らないものをいい、深い潰瘍とは潰瘍の深さが腱、
筋、骨又は関節のいずれかに至るものをいう。
(3) 下肢創傷処置を算定する場合は、区分番号「J000」創傷処置、区分番号「J001-
7」爪甲除去(麻酔を要しないもの)及び区分番号「J001-8」穿刺排膿後薬液注入は
併せて算定できない。
(4) 複数の下肢創傷がある場合は主たるもののみ算定する。
(5) 軟膏の塗布又は湿布の貼付のみの処置では算定できない。

診療報酬の算定方法の一部改正に伴う実施上の留意事項について(通知) 令和4年3月4日
保医発0304第1号

要約してみます。

  • 対象は足部、足趾、踵です。
  • 傷は、部位潰瘍の深さで判断してくださいね
  • 浅い潰瘍:潰瘍の深さが腱、筋、骨又は関節までいってないものです。
  • 深い潰瘍:潰瘍の深さが腱、筋、骨又は関節までいってるものです。
  • 同時算定できないものがあります。それは創傷処置、爪甲除去(麻酔を要しないもの)穿刺排膿後薬液注入です。
  • 傷が複数ある場合はメインの傷のみ算定してくださいね。
  • 軟膏の塗布や湿布の貼付のみの処置では算定できませんよ。

となります。

まとめ

診療報酬改定2022で新設された下肢創傷処置について考察してみました。

下肢の創傷に関しては通常の創傷処置で算定するより概ね、高点となります。

また、創傷の面積ではなく、

  • 部位及び潰瘍の深さ

で区分します。

現場で深さの区分するほうが、効率がいいのではないかと思います。

現場の意見も聞いて、算定してみてはいかがでしょうか?

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

 

 


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