こんにちわ。

施設基準管理士、カジハヤトです。

1月~2月、2024年度点数改定の「個別改定項目(案)」が示されました。

今回はこの中から「通院・在宅精神療法の見直し及び早期診療体制充実加算の新設(案)」について解説しようと思います。

この記事は「通院・在宅精神療法の見直し及び早期診療体制充実加算の新設について興味のある方にオススメの記事です。

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本記事は私がわかりやすさ重視でまとめています。
実際に届け出、算定するときは厚労省の発表をよく確認してくださいね。

診療報酬改定2024(令和6年)通院・在宅精神療法の見直し及び早期診療体制充実加算の新設を説明

通院・在宅精神療法の見直し及び早期診療体制充実加算の新設は「安心・安全で質の高い医療の推進」の中の「地域移行・地域生活支援の充実を含む質の高い精神医療の評価」の項目です。

  • 評価(点数)の見直し
  • 早期診療体制充実加算(新設)

されます。

詳しく見ていきます。

基本的な考え方

質の高い精神医療の提供を推進する観点から、通院・在宅精神療法について評価を見直すとともに、精神疾患の早期発見及び早期に重点的な診療等を実施する体制を有する医療機関が精神療法を行った場合について、新たな評価を行う。

中央社会保険医療協議会「個別改定項目(答申)」より引用

評価の見直しは診療時間に応じた点数のメリハリがつくのではないかと思われます。

新たな評価は未治療期間を短縮するためではないかと思われます。

具体的な内容

評価の見直し

1.通院・在宅精神療法について、60 分以上の精神療法を行った場合及び 30 分未満の精神療法を行った場合の評価を見直す。

中央社会保険医療協議会「個別改定項目(答申)」より引用

中央社会保険医療協議会「個別改定項目(答申)」
中央社会保険医療協議会「個別改定項目(答申)」より引用

診療時間に応じた点数のメリハリがつきましたね。
30分未満で減点、60分以上で増点です。

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短時間で多くの患者さんを診ている医療機関には痛い改定内容です。

早期診療体制充実加算の新設

精神疾患の早期発見及び症状の評価等の必要な診療を行うにつき十分な体制を有する医療機関が精神療法を行った場合について、通院・在宅精神療法に加算を設ける。

中央社会保険医療協議会「個別改定項目(その2)」より引用

初期を手厚くするための加算でしょう。

まずは算定要件です。

[算定要件]
注 11 別に厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関において、通院・在宅精神療法を行った場合は、早期診療体制充実加算として、次に掲げる区分に従い、それぞれ所定点数に加算する。
イ 病院の場合
(1) 当該保険医療機関の精神科を最初に受診した日から3年以内の期間に行った場合20 点
(2) (1)以外の場合15点
ロ 診療所の場合
(1) 当該保険医療機関の精神科を最初に受診した日から3年以内の期間に行った場合50 点
(2) (1)以外の場合15

〇これは注11の加算です。

〇厚生労働大臣が定める施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関においてです。

通院・在宅精神療法を行った場合です。

通院・在宅精神療法の加算ということですね。

早期診療体制充実加算としてです。

〇次に掲げる区分に従い、それぞれ所定点数に加算します。

病院と診療所で異なった報酬体系です。

イ 病院の場合です。

〇(1) 当該保険医療機関の精神科を最初に受診した日から3年以内の期間に行った場合20点

〇(2) (1)以外の場合15点

ロ 診療所の場合です。

〇(1) 当該保険医療機関の精神科を最初に受診した日から3年以内の期間に行った場合50点

〇(2) (1)以外の場合15点

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病院20点診療所50点・・・。
診療所のほうがかなり優遇されています。

 

続いて、施設基準です。

[施設基準]
一の一の八 通院・在宅精神療法の注 11 に規定する施設基準
精神疾患の早期発見及び症状の評価等の必要な診療を行うにつき十分な体制が確保されていること。

中央社会保険医療協議会「個別改定項目(その2)」より引用

〇通院・在宅精神療法の注 11 に規定する施設基準です。

〇精神疾患の早期発見及び症状の評価等の必要な診療を行うにつき十分な体制が確保されていること。

ちょっと曖昧ですので、後日具体的な内容が示されると思われます。

まとめ

通院・在宅精神療法の見直し及び早期診療体制充実加算の新設(案)」についてみてきました。

質の高い精神医療の提供を推進と早期発見及び早期に重点的な診療等を実施の観点から実施される予定です。

具体的には

  • 評価(点数)の見直し
  • 早期診療体制充実加算(新設)

です。

評価の見直しでは、メリハリがつきました。

30分未満で減点60分以上で増点です。

時間で多くの患者さんを診ている医療機関には痛い改定内容です。

早期診療体制充実加算に関してはなぜか、診療所が優遇される内容です。

最後までお読みいただき誠にありがとうございました。

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