こんにちは、【精神科病院用務員】梶隼人です。
今回は精神科病院に看護師として転職する理由について経路別に説明します。
ここでの経路とは「一般企業退職後、看護師免許を取得して・・・」とか、「元々看護師資格は持っているがブランクがあり・・・」とかいった転職までの道程のことです。
この経路別の転職理由を説明します。
実際、履歴書の志望動機を見るとほとんどに
「精神科医療に興味があり・・・」
と言う文言がありますが、これはほぼ間違いなく、形式的な転職理由です。
ここで説明する転職理由は、精神科用務員の私が現職看護師から聞き出したリアルです。
私の経歴についてはこちら
また、これはこれから看護師免許を取得し看護師として再就職したい方には必見の内容です。
どうぞ、最後までお読みください。
精神科病院に看護師として転職する理由ベスト3
第3位
第3位は一般企業からもしくは、その他の理由で精神科病院に看護補助者として就職した方々です。
この方々は、一旦精神科病院を退職するか、もしくは働きながら看護師資格を取得後、精神科病院に再就職しています。
理由は以下です。
- 自分(看護補助者)より看護師の方が仕事が楽に思えたから。
- 年齢的にまだいけると思ったから。
- 経済的に安定したかったから。
- 周りに、アドバイスをくれる先輩がいたから。
順に説明していきます。
- 自分(看護補助者)より看護師の方が仕事が楽に思えたから。
看護補助者に資格は必要ありません。
しかし、排泄のお世話や、体位変換、おむつの交換が業務の中心ですので、体力を使います。
反面、看護師は注射、投薬、コミニュケーションを中心に業務を行いますので、楽に思えるのだと思います。
とは言え、専門性や責任の重さは大きく異なります。
- 年齢的にまだいけると思ったから。
看護師資格を取得するに年齢制限はありませんが、若い方の方が有利なのは確かです。
年齢が若い方なら、看護師の資格取得を考えるのは当然のことです。
- 経済的に安定したかったから。
看護師と看護補助者とでは給与に倍近くの差があります。
若い人なら生涯賃金を計算して、看護師資格を目指すのは当然のことと言えます。
- 周りに、アドバイスをくれる先輩がいたから。
精神科病院に勤務していたら、同じ立場で看護師資格を取得した先輩からアドバイスが聞けます。
同じ境遇の方のアドバイスは説得力がありますし、意思決定を強力に後押しすると思われます。
第2位
第2位は都市部で精神科病院以外の病院で働いていたが、何らかの理由で、帰郷。
その後、地元の精神科病院に転職した方々です。
理由は以下です。
- 精神科病院は経営的に健全だから。
- 手術がないから。
- コミュニケーション重視の看護がしたいから。
順に説明します。
- 精神科病院は経営的に健全だから。
ぶっちゃけると、精神科病院の経営は健全です。
私は帳簿を見ているのでわかりますが、そうでなくても精神科病院の職員ならなんとなくわかるのだと思います。
精神科病院の経営が健全な理由は別エントリーで詳しく説明します。
- 手術がないから。
精神科病院で手術をすることはありません。
手術室の看護師に配属されないというのは精神科病院を選択する一つのようです。
手術室の看護師って、大変そうですもんね。
余談ですが、精神科病院に入院中の患者さんが手術が必要な病気を併発されたらどうなるかと言うと、他の病院に転院という手続きをとります。
手術をして治ったらまた、また戻ってこられます。
- コミュニケーション重視の看護がしたいから。
じっくりと、会話の中で患者さんと向き合う看護がしたいということです。
それはそれなりの難しさがあると思います。
ただ、精神科病院では病棟の機能にもよりますが、一般病院の看護師と比べると緊急性を要したりに慌ただしく働くことは少ないです。
第1位
第1位は元々、どこかの精神科以外の病院で働いていたが、出産・育児等の理由で退職。その後、子育ても落ち着いたので精神科病院に転職した方々です。
転職というより、再就職と言ったほうが良いかもしれません。
理由は以下です。
- ブランクがあるので、一般病院に就職するのは不安。
- 診療所より病院のほうが待遇が良いから。
- コミュニケーション重視の看護がしたいから。
順に説明します。
- ブランクがあるので、一般病院に就職するのは不安。
これはどの職業にもあると思いますが、時間と共に仕事の内容は変わっていきますよね。
事務職とかあからさまで、20年前はまだ、手書きでレセプトを作製していました。
その後、コンピュータによるレセプトの自動作成になっています。
ブランクがあると、適応するのにそれなりの時間がかかります。
しかし、精神科看護に関しては、そこまで大きな変化はありません。
こころの病だから?一般病院に転職するよりハードルが低いです。
- 診療所より病院のほうが待遇が良いから。
一般的に大企業の方が待遇が良いというのと同じだと思います。
精神科病院の定義から、精神科病院は診療所より規模は大きくなります。
精神科病院の定義についての詳しい説明はこちら
- コミュニケーション重視の看護がしたいから。
これは、第2位はの理由とおなじですね。
まとめ
まとめです。
3位~1位までの転職経路においての男女比は、3位は男性が多く、2位、1位は女性が多いです。
また、私の見る限り、3位の転職経路ではその後、主任や看護師長など役職につくことが多いです。
3位のパターンは社会人が看護師の資格を取得して、看護師として働く最善のパターンだと思います。
これに関しては別エントリーでも詳しく説明します。
また、精神科病院で働く看護師のほとんどはこの3位、2位、1位のルートによる就職者です。
新卒での採用はほとんでありません。
採用がないというより、応募がありません。
全般的な感想としては、精神科病院に転職する大きな理由は、精神科病院では看護師としてこころに余裕をもって働けるということ大きいようです。
そもそも、こころに余裕がなければ、こころの病の治療はできませんよね。
今回はさいごまで読んでいただきありがとうございました。